○研究テーマ

  1. 企業の危機管理先進事例の収集とその教訓化(担当:神戸大学都市安全研究センター)
    【調査研究の目的と概要】
    アメリカおよび日本の、危機管理が進んでいるといわれている企業、あるいは特徴的な取り組みをしている企業の、危機管理の優れた面を明らかにし、その内容を普遍化あるいは一般化して、他の企業の危機管理や防災対策の指針づくりの参考にする。
  2. 企業の防災学 ロジスティクスの確立:情報連絡体制と資源輸送体制の確立(担当:京都大学防災研究所)
    【調査研究の目的と概要】
    主として自然災害、事故・事件など地域社会全体にとって大きな脅威となるハザードを対象として、企業の危機管理のあり方を体系化し、相互協力が可能な標準的な危機対応手順を提案する。
    企業は産業界を代表し、上記のような危機場面でその活動を守るべき重要な社会セクターである。しかし、少なくともこれまでの防災研究は企業に代表される産業界が持つ危機対応課題に対して十分に考慮してきたとはいいがたい。
    本年発生したシアトル地震、芸予地震では、どちらも幸い大きな被害がなかったと報道されているが、これら両市を拠点とする企業にとっては大きな影響を残している。たとえば、シアトルに本社を置くボーイング社では点検のために3日間操業を停止した。広島でも三菱重工やマツダといった基幹企業で、点検にほぼ3日間を要している。マツダを例にとると。製造ラインを1日停止することは70億円の売上減に相当する影響である。
    そこで、企業が求めるスピード、規模での危機管理体制の構築のために必須と思われる課題を順次検討し、可能な限り標準対応マニュアルの形式で報告していく。
    初年度は初動体制の確立に焦点をあて、危機発生後の最初の3時間をどうのりきり、危機管理体制に移行するかを検討した。第2年度は危機対応を資源動員過程であると考え、危機管理のためのロジスティクスの確立に焦点をあてる。とくに、情報連絡体制と資源輸送体制の確立について、各企業のベストプラクティスを収集し、体系化を目指す。